今回お話をお伺いさせていただくのは、香川県東かがわ市在住の田中勇次さん(27歳)。
田中さんは現在フリーランスとして動画編集やサイト制作など請負いながら高松市のゲストハウスでスタッフとしても仕事をされています。
地元である東かがわ市にUターンされた彼がどのような経緯で移住を決断されたのかなど、色々と話を聞いていきたいと思います!

田中さんよろしくお願いします!



こちらこそよろしくお願いします!



まずはじめにどのような経緯で香川に戻ってくることになったのかお伺いしてもよろしいでしょうか?



はい!
といっても正直そんなに大した理由ではなかったんですよね(笑)



というと??



そうですね、ひとことで言うと「リセットしたかった」からですかね。



なんだか病んでそうな発言ですね…!



確かに!(笑)
迷走はしてましたけど決して病んでいたわけではありません!



迷走…人生とかキャリアについてですか?



そうですね、キャリア含めてこれからどうやって生きていこうかなぁって考えてました(笑)


新卒で入社したWEB広告代理店の営業マン時代 目が疲れているように見えるは気のせいだろうか(笑)
毎日数字を追いかける営業マン時代



田中さんは大学卒業後どのようなキャリアを歩んできたんですか?



まず地元の香川大学を卒業後に東京のWeb広告代理店で営業をしていました!
3年目で退職し、その後は千葉の田舎のコワーキングスペースとゲストハウスのスタッフなどしていました!



へ〜地元の大学卒業後に東京に就職されたんですね!
地方の国立大学だと銀行とか公務員になる方が多いイメージです…!



おっしゃる通りで、僕も元々入学時は香川県庁を目指していたんですが在学中の様々な活動を通して最終的に東京のベンチャー企業を志望する流れになりました(笑)



そうなんですね!(すごい価値観の変化だな・・・)
しかし、東京のWeb広告代理店と聞くとかなり激務そうですね!



そうですね、当時を振り返ると業務量はかなり多い方だったんじゃないかと思います。
毎日数字とにらめっこしてました。
正直あまり思い出したくないですね(笑)



なるほど。
そんな忙しい日々の中で徐々に転職を考えるようになったと?



まさにその通りです。
2、3年目になると色々と任せていただけたのは確かなんですが、正直先輩や同期がどんどん辞めていくのでその業務が回ってくるという側面も否めず…。
まあ「その分成長できる!」という精神でやってましたし、実際色々な企業さんを相手に業務をこなしていったことで力はついたと思っています!
それに社員のみんなとは仲が良くて本当に楽しい時間を過ごしていましたね。



とはいえ「このままこの会社でキャリアを進めていっていいのか?」
と思うことが多々ありました。



転職を決断した決め手はなんだったんですか?



決め手となったきっかけは2つあります。
一つ目は、「理想の働き方をしている人に出会ったこと」
二つ目は、「人生でやりたいことリストを書いたこと」
です。



「理想の働き方をしている人に出会ったこと」というのは具体的にいうと?



「会社員をしながらスキルを身につけて個人としても働く」、そんな人向けのWebスキルを身につける講座に参加したのがはじまりです。
正直怪しい講座と捉えられるかもしれませんが、そこではサイト制作の方法やライティングなど基礎的なことを学べ、その時できた人脈には今でも助けられることがあります。
そして、講師の方々が様々な働き方をされていて自分の理想の働き方を考えるようになりました。



どのような働き方の方がいらっしゃったんですか?



そうですね、例えば
・企業から業務委託で仕事をもらいながら東京と地方でデュアルライフをされている方
・公務員を辞めてフリーランスライターとして活動している方
・フリーランスエンジニアとして3ヶ月ごとに案件を渡り歩いている方
などなど様々な人が講師として参加されていました。



講義が終わると毎回飲みに行く人は行っていたんですが、僕は全部参加して色々とお話を聞きました(笑)



なるほど、そういった自分に合った働き方をしている人に出会い、その時の会社員としての働き方に疑問を持ったんですね!



その通りです。
また、二つ目の決め手となった「人生でやりたいことリストを書いたこと」も転職を考えるきっかけとなりました。



人生のやりたいことリストとは、死ぬまでにしたいことを書いていったんですか?



そうです。
改めて死ぬまでにやりたいことや欲しい物など全て書いていきました。
実は就活の時期にも人生のやりたいことリストを書いていたので、会社員の当時書いたリストと就活時に書いたリストを見比べてみたんですよね。



見比べてみてどうだったんですか?



そしたら「地方で○○したい」とか「地元で○○したい」など地域系のキーワードが共通していたんです。
学生時代から、地域活性化をテーマとしたビジコンに参加したり、昔と比べてシャッター街になった商店街を見ると地元に対して何かしたいという気持ちもありました。



就活の時期からその想いには気づいていましたが、まずは「もっと成長したい」という想いを優先して東京のベンチャー企業にしぼって就活をしていたんですよね。
それはそれで良かったと当時思いましたが、「何のために自分は成長したいんだっけ?」と大切な部分が迷走していました…。
かなりアホですよね(笑)



いえ、世の中には「なぜその職場で働いているのか?」という理由が不明確になったまま出社している人は多いと思います…。
田中さんはその抱いた疑問を置いたままにせず、向き合って考え行動をしたわけですね。


千葉の田舎のコワーキングスペースで受付をされている様子
違和感を大事にし直感で選択し始めた人生



都内の広告代理店を退職後は、千葉のコワーキングスペース?で働きはじめたんでしたっけ?



はい、そうです。
実はそのコワーキングスペースは、転職のきっかけにもなった講座を運営している企業が管理しており、そちらでスタッフとしてお世話になっていました。



なるほどご縁があったんですね!
ちなみに千葉の田舎とおっしゃられていましたが、その土地にはご縁は全くなかったんですか?



その土地には全く縁もゆかりもありませんでした(笑)
受講していた講座の最終日に合宿として訪れたことがあっただけですね。



では香川にUターンする前に、知らない土地に移住も経験されていたんですね。



そうですね、と言ってもその企業にお世話になっていたのは3ヶ月間という短い間だったのでそこまでがっつり“移住”ってわけでもなかったと思います。
ただ、僕にとってはその3ヶ月間は非常に大事な期間だったと感じています、



具体的には、どういうお仕事をされていたんですか?



業務については本当に様々でした。
例えば
・コワーキングスペースの運営業務
受付、清掃、イベント運営など
・講師業
代理店時代の知見をいかして講義をしたり
・ゲストハウスの業務
清掃や受付など
・講座のサポート業務
様々な講座を運営されていたので受講生のサポートを担当したり
と色々とさせていただきました!



なぜ3ヶ月という短い期間で香川県にUターンしようと思ったんですか?



そうですね…結論「どこか納得がいってなかった」からですね。



そこでの生活にですか?



生活はとても楽しかったですが主に仕事面ですね。
その土地にはコワーキングスペースを中心にいくつかシェアハウスがあって、たくさんのフリーランスの方々が移住されているような環境でした。
フリーランスという働き方に興味がありましたし、かつ地域での仕事ということで僕が求めていたものに近しい環境だったと思います。
ただ、仕事については納得できてやれているかと言うと違和感を持つこともあり…。
まあ仕事をしているとそんなことあるの当たり前だと思うんですけどね(笑)
けど当時はその違和感を大事にしようと思って、いつか帰ろうと思っていた香川に帰ろうって決断しました!



なるほど、冒頭におっしゃっていた「リセットしたかった」という意味がなんとなくわかりました(笑)



ありがとうございます(笑)
そんなあやふやな気持ちで仕事してもよいことはないと思ったので、非常に自分勝手ではありましたが仕事を辞めさせていただき、「えいやっ!」って感じで実家に帰ることにしました!


実家の庭に咲き誇るひまわり


自宅の裏にある海岸から見える朝焼け
自分と向き合いはじめた子供部屋お兄さん



実家に帰られてからは何をされてたんですか?



実家に帰ってから実は2ヶ月間くらいニートしてました(笑)



えっそうなんですね!?



お声がけいただいた仕事とかも断って、どこにも所属せずしなければいけないことが何もないニートの状態になると自分はどうなるのか試してみたかったのがあります(笑)
ちょっとおかしいですよね、すみません…(笑)



いえ、てっきりUターンしてからすぐ色々活動されていたのかと思い…!
地元への想いもあったようですし!



いくらか貯金はあったので実家でゆっくりしてました(笑)
確かに地元への気持ちもありましたが、一旦「地域のために」っていう想いは横に置いておきました(笑)



それはどうしてなんですか?



確かに気持ちはあったんですが、どこか上辺っぽさもあり…自分のしたいことをした結果何か地域のためになったらいいな、くらいの姿勢でいようと考えました!



昔から考える過ぎるクセがあったので直感にしたがって生きてみようと。
なので、まずは自分が興味を持ったことをとにかく行動に移していこうと思いました。



なるほど、そうして現在のサイト制作や動画編集、ゲストハウスのスタッフへとつながっていくんですね!



はい。
といっても一生サイト制作や動画編集などでお金を稼いで生活していこうとは考えていません。



それはまだ納得がいっていない部分があるということですか?



そうですね。
例えば、僕はこれまで個人の仕事で様々なことをしてきたんですが
・動画編集
・サイト制作
・バナー制作
・カメラマン
・ライティング
などで少なからずお金をいただいたことがあります。



けっこう色々とされてきたんですね!



まあ小遣い稼ぎ程度ですが(笑)
その中の一つの仕事に注目すると「カメラマン」といっても写真なのか動画なのか、人物なのか風景なのかと色々あるわけです。
僕の場合は、求人広告を出したい企業さんのオフィス風景や社員さんを撮るお仕事をいただいたんですが、正直それよりも兄夫婦に頼まれて二人の笑顔を撮るほうが楽しかったんですよね。



つまり何が言いたいかと言うと、一見同じジャンルの仕事でも自分にとってこれは楽しいなテンション上がるな、という条件があると思っています。
今もそれを行動しながら探っているのでぜんぜん道半ばですね。



確かに条件はありますね!
就活の時だと精一杯考えてそれを軸に会社を選びますが、仕事を始めてからは思考停止されている方多い気もします…。



そうですね、早いうちに「これだ!」と見つかっている人は羨ましいですね(笑)
僕はまだまだなんで、行動を続けつつたまには立ち止まって考えながら心躍る方を進んでいきたいと考えています。



そういった行動をしていく意味では、地元に戻ってきて本当によかったと思いますね。



それはどういうことですか?



例えば、何か行動しようとなった時に少なからずお金や時間、場合によっては土地などが必要になってくると思います。
僕の場合、実家に帰ってから家庭菜園を始めたんですが、東京に住んでた部屋では中々できなかったですね。
まあ当時家庭菜園をしたいとも思ってなかったですが(笑)


実家に帰ってから始めた家庭菜園



その他に、仕事面でいうと都会よりも受注のハードルが低いと思います。
僕のサイト制作のレベルは正直そんなに高くないんですが、地元だとサイトを作れるだけでも稀な存在になれますし(笑)



確かに田舎ならではの良さがでてきますね!



もちろん都会を否定するわけではないです。
僕自身東京に住み会社員をしてみて、東京でしか味わえない経験や達成できないことはあると感じています。
ただ、僕の場合は田舎暮らしによって、僕にとって幸せだと感じる選択肢は増えたんじゃないかと思っています。



都会と地方どっちが良いのかは人それぞれですしね。
ただ、地方だと家賃など固定費も抑えられますし、やりたいことにその分お金を使うこともできそうですね。



おっしゃる通りだと思います。
僕は今実家暮らしですが、ひとり暮らしも考えていて部屋を探してるんですよね。
そしたら東京でひとり暮らしをしていた時の家賃と比べて、高松市の家賃の安さに驚きました(笑)



もし東京で働いていた時の収入で、香川に住んだらすごい贅沢ができるなと想像しちゃいましたね(笑)



今だとリモートワークも当然の時代になりましたし、ありえない話ではないですね!
効率化ばかり求める世界に違和感を感じ、全てをリセットする想いでUターンにいたった田中さん。
収入は、東京にいた頃に比べると低いようですが幸福度はかなり上がっているようです。
年に1回か2回しか会わなかったおばあちゃんには、今では週に1回の頻度で会っているそう。
逆算思考も大事だけど、ひとつずつ自分が心躍るものを積み上げていきたい、と最後におっしゃっていました。
みなさんも自分にとって本当の幸せとは何なのか今一度向き合ってみてはいかがでしょうか?
マチなみ移住サポートでは香川県に移住希望される方を全面的にサポートさせていただきます。
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